FRCのロボットを作り始める前に知っておくと少し幸せになれること①
始めに
この記事は私が2018年、2019年にFRC(First Robotics Competition)に参加してみて「これ最初に知りたかった...」と思ったようなことを備忘録的に適当に列挙していくだけの記事である(FRCについての説明はしないので大会の内容について知りたい人は適当にググってほしい)。
私は主にハードの開発を行っていたのでハード関連の事しか書けないのはご了承頂きたい。
また、これは私の経験に基づいており、情報が古くなっている可能性があることも始めに断っておく。
尚、①とあるのは次の記事を書くモチベを保つためであり、②を書くかどうかは未定である。
大会側から貰えるロボット部品について
大会側からはFIRST Choiceで2回、Kit of Partsで1回部品を貰うことができる。
FIRST Choiceについて
https://www.firstinspires.org/sites/default/files/uploads/frc/2020FIRSTChoiceProcess.pdf
FIRST Choiceとは、ざっくり言うと用意された部品リストの中から自分たちが欲しいもののリストを優先度順に作り、それを元に抽選で部品が送られてくる、といったシステムである(部品のCostなど細かいルールは省く)。
これの何が問題かというと、第1回のFIRST Choiceはルール発表前に行われる(11月後半~12月とか)ので、微妙に大会準備に忙しい時に突っ込まれる上、割と時間がかかる。
かなり重要な部品も貰うことができるのでPriority list は日程をきちんと確認し余裕を持って作成すべきということを頭に入れておいてほしい。
また、人気の部品はPriorityを高めにしても抽選に外れて貰えないし、人気の無い部品は最下位に入れてても来る。そういうものだと思って割り切って考えよう...。
ちなみに私のおすすめはmotor controllerです。
Kit of Partsについて
https://www.firstinspires.org/robotics/frc/kit-of-parts
その年のルールが発表されてシーズンが始まると、大会からKit of Parts(しばしばKOPと略される)というロボット部品のセットが送られてくる。
特に初めて参加するチームにとってはマイコン、配電盤等々等々重要な部品のセットとなる。
さて、他にアメリカで部品を買うときにも言えることだが、KOPも恐らくアメリカから発送するのでルール発表から1~2週間くらいかかって届く。遅い...。
そのため、シーズンが始まってから1~2週間は物理的に虚無なのでちゃんとやることを決めて日程を組んで無駄にしないように対策しておいた方が良いと思う。
また、KOPの中身は届いたら全て確認した方が良い。不備の確認もそうだが、部品ショップの割引クーポンなども入っていることがある。
BOMについて
BOMはロボットに使った部品をリスト化して全体にかかったコストを明確にするための書類であり、大会に出場する際に提出しなければいけない。
これは最初期の段階である程度作り始めることを強くお勧めする。
私はそれをサボった結果2019シーズンの最後の方はずっとリストを作っていた。技術系のリーダーだったはずなんだが...不思議だなぁ...。
リスト化をサボっているとうっかりロボットにかかったコストが規定をオーバーしていたりとろくな事がないので(実体験)、これは本当にやっておいた方が良い。
ちなみにKOPなどの部品はロボットにかかったコストに加算されなかったりするので、そこは注意してルールを読んでほしい。私は一部の部品をKOPのものと入れ替えたりすることでコストオーバーを防いだりした。がんばった。
部品購入について
FRCは使える部品が指定されていることが多く、しかも日本では買えないものばかりの地獄なのでショップを把握して計画的に購入しよう。
基本的にどのショップも全然届かないし送料が高い。
Andymark
大体の部品はここで買える。他社製品のものはいいとして、Andymark製のもの(アルミフレームやギアボックスなど)は曲げが適当だったり説明書がガバガバだったり色々雑で実にAmericanなので注意。
VEX Robotics
Andymarkよりちょっと高級で割と使いやすいものが売っている。私が参加したシーズンではこことAndymarkしか使わなかった。
ストアをアメリカやオーストラリアなどに切り替えることができ、切り替えるとなかった在庫が出現したりする。あとどこかのストアは日本に発送できなかったので注意(どこだっけ...)。
REV Robotics
売っているものが他と同じなので特に利用したことはない。chromeでuBlockが動いているとブロックされてサイトがとても見にくくなる。
CTR Electronics
同じく利用したことはない。部品のデータシートなどが他に比べて豊富な気がするのでそれでよく使う。
ヤードポンド法
アメリカの大会なので永遠にヤードポンド法が付き纏ってくる。ルールもインチとポンドで書いてあるし(隣にメートルなどで補足されていることが多いが)、部品もヤードポンド法基準だし、他チームにはヤードポンド法を基準に会話しないと伝わらない。
最悪なので覚悟しよう。あとインチのねじ穴に普通のねじを入れようとするのはやめよう。私はそれでモーターのタップを破壊した。
Chief Delphi
チーフデルファイと読むらしい。FRCの電子掲示板である。
これは本当に役に立つ。わからないところを適当にここで調べてみると大抵誰かがスレを立てていて誰かが話している。
本当に何でもある。ルールの解釈やプログラムの話など、自分のチームが開発した技術の説明やどうでもいい雑談まで、様々な話がされている。
チーム間の交流が盛んで様々な情報がオープンなFRCの良さがここにあると私は思う。
ということで活用しよう。正直このブログを見るくらいならchief delphiを見て。
ロボットのバンパー
ロボットにバンパーをつけるのは毎年変わらないルールであり、バンパーには色々と規定がある。
バンパーは毎試合激しくぶつかるため丈夫に、付け替えが多いため取り外ししやすいものにしなければいけないが、それが難しい。また、チーム番号をつけるのも難しい(未だにどうやってやるのが正解かわからない)。
色んなチームが色んな方法で作成しているので調べてほしい。chief delphiにも沢山スレが立っている。
バンパーの作成は後回しになりがちだが、どう作るかをはじめから話し合っておいた方が良いと思う。
結論
長くなってきたので一旦ここで終わりにする。
結論としてchief delphiを見れば良い気がする。chief delphiを見ればなんとかなる。FRC興味ない人が見ても多分楽しいからchief delphiを見よう。